やさしいオブジェクト指向、読了

先日、購入した「やさしいオブジェクト指向」を読了。

思えば、オブジェクト指向の書籍を途中で投げ出したりせず、つまづくことなく最後まで読み終えることが出来た書籍は、本書が初めてのような気がする。単純に、本書で扱っている範囲が広くないだけなのかもしれないけれど、途中で投げ出したりせず、つまづくことなく最後まで読み終えられるかどうかというのは、本書のように入門者を対象に書いている本にとっては特に大切なことだと思う。本書は、それを上手にクリアしている本だと思う。

また、普通の入門書ではあまり触れられていないソフトウェアの分析・設計・実装についてページを割いている点も、他の書籍と一線を画していると思う。例えば、クラスを抽出する過程では、

  • シンプルすぎる名詞に注意する → クラスのフィールドとして検討
  • 具体的すぎる名詞に注意する → クラスのオブジェクトとして検討
  • 抽象的すぎる名詞に注意する → 抽象クラスやインターフェースとして検討

をポイントとして挙げていたりと、ソフトウェアの分析・設計・実装を意識した構成になっている。

結城浩氏の「改訂第2版 Java言語プログラミングレッスン (上)」、「改訂第2版 Java言語プログラミングレッスン (下)」等の入門書を読んで、言語仕様は理解出来たけれど、オブジェクト指向がいまいち理解出来なかったという方には、お勧めの1冊である。

4797337443.09.MZZZZZZZ.jpg やさしいオブジェクト指向 やさしいシリーズ